レイゾンデイト

〇美術品のような美しいグラフィック
〇独特な雰囲気が漂うサスペンスアドベンチャー
〇教会という舞台にふさわしい臨場感ある楽曲の数々

目次

概要

C3 GAMES 様製作のフリーゲーム第5弾。RPGツクール製だがそれを感じさせない美しいグラフィックと独特な雰囲気漂うサスペンスアドベンチャーという珍しいジャンルが特徴。フリーゲームとして公開後、クラウドファンディングにより複数言語に対応したSteam版が販売されている。

ストーリー

1人ぼっちの女の子が行きついた先は山奥の教会だった。
孤児たちが住まうその教会では夜な夜な人が死んでいく。

「選ばれたからここに居る」
 偶然か、必然か──

なぜ「死んでいくのか」だれが「殺したのか」なぜ「選ばれたのか」
幾重にも重なる謎を解き明かしながら進む、探索型サスペンスアドベンチャー。

ゲームの進め方

集中

  • 主人公のロゼは序盤のとあるイベントをキッカケにこのスキルを習得する。
    • 集中を使っている間は、普段は見逃してしまうモノを見つけることが出来るという能力。
    • 画面が白黒に変化し、攻略とは関係無い雑多な情報も含め、カギとなる情報は赤字で表示される。
      • ただ単に目的の情報だけを表示しないところに拘りを感じられる。
    • 特に使用制限も無いので、好きなだけ使用することが可能。
    • スキル使用地点に近づくと独自の演出1が入るため、攻略上で特に詰まることは少ない。
      • この能力のおかげもあり、本作の難易度は低めに設定されている。
  • 他にも固有能力があるが、ネタバレに繋がるためここでは割愛。

評価したい点

徹底された世界観構築

  • その洗練されたグラフィックやUIには、まるで美術品のような美しさすら感じられる。
    • メニュー画面を例に出してみても分かる通り、オリジナル画像を使用し、独自フォントを用意し、Todoリストでは消し込みや色の変化も交え、必要な情報を丁寧にプレイヤーに提供している。
    • どうにも手を抜かれがちなマップの構成にも力を入れている。
      • 例えばキッチンのマップでは、独自のマップチップを用意し、蛇口など各オブジェクトを調べた時の反応もじつに細かいところまでアニメーションが発生する拘りよう。
        • ゲーム進行には影響しないにも関わらず。
  • 教会という舞台を活かして聖書の言葉の端端を引用2している場面が目立つ。
    • 教会はゲームにおける定番スポットだが、聖書の言葉が引用されるケースは皆無。
    • 本作と宗教が直接の関係が無いこともあるだろうが、日本人はあまり宗教に関心がないこともあり、その前提から考えると本作品は大変珍しいと言える。
    • ただ乱雑に引用しているのではなく、物語の進行に何かしら含みを持たせる言葉を持たせる言葉であることも工夫が見られるところである。
      • とはいえ、これはあくまでも演出の一環であり、変に宗教を押し付けるような要素は無いので、もしそのあたりを気にしている人が居るなら安心してほしい。
  • BGMについても評価したい。
    • サスペンスアドベンチャーというゲームジャンルに加えて教会と言う舞台設定。
      • 二つの要素を上手く融合した楽曲が使用されている。
    • ゲーム序盤からは比較的落ち着いたBGMながら、物語が佳境になっていくにつれて徐々に怖さが増していく。この変化の過程は素晴らしいの一言。
    • スキル『集中』を使用するとBGMがシームレスに変化するという細かな表現もまた素晴らしい。
    • エンディングテーマもあったり、Steamではサウンドトラックも発売されている。
  • 上述した多岐に渡る取り組みにより、没入感の高い美しい世界観が完成していると言える。

物語

  • 本作は最短だと一つのエンディングに2時間程度で到達可能。
    • 全てのエンディングに到達するのがおよそ4時間程度と比較的短め。
    • 一見すると複雑なミステリーを短く丁寧にまとめた、このストーリーテリングは評価したい。
    • ストーリー自体も衝撃的で、進めるごとに真実が明かされていく展開は目を離せない。
  • 本作のゲームジャンルがサスペンスアドベンチャーという点も評価したい。
    • 一般的にフリーのアドベンチャーゲームでは、ホラーゲームが人気な傾向にある。
      • Ibや青鬼を火付け役とし、作られたフリーホラーゲームは数多い。
    • しかし本作はサスペンスーアドベンチャー。犯人が誰か分からない独特の怖さや不気味さはあるものの、ホラーゲーム特有である驚かせ要素は殆ど無い。
      • この独特な雰囲気を味わえる作品は本作以外には中々無いだろう。

快適性

  • 公式でも述べられているように、難易度は全体的に低め。
    • 謎解きも多少はあるのだが、さほど難しくはないので何とかなるだろう。
    • ロゼの持つ固有スキル「集中」の性能が便利で、一役買っている面も。
      • ホラーゲームの謎解きのように変に右往左往してゲーム進行のテンポを損ねずストーリーに集中させてもらえるため、これはこれで良い塩梅だったのではないだろうか。
  • 全てではないもののゲームオーバーになる要素も少なく、安心して遊べるはず。
    • 恐らく、難易度を低くしたのは意図的なものではないだろうか。
    • この怖くも美しい世界観やストーリーに没入してもらうため、あえて遊びやすく設計したと思われる。

気になった点

プレイ時間

  • 本作は一つのエンディングに辿り着くまでがおよそ2時間程度とやや短め。
    • 夜な夜な人が死んでいくという舞台設定も手伝い、個性的なキャラが揃ってはいるものの満足な活躍機会を与えられず舞台から退場するキャラも。
    • 擁護すると本作はEDに辿り着いてからが本番な面もあり、またやり込み要素のコレクションアイテムでストーリーを補完することも可能。
      • ただそれらを考慮しても、もうちょっと長く遊びたかったなと思ったのが本音。
  • ストーリー的には十分にまとまっているため、必ずしも長いことが正しいとは言えないが…。

一部固有スキル

  • 詳細は割愛するが、実は「集中」以外にも固有スキルが幾つか存在する。
  • そちらも同様にUIは美しいのだが、ゲーム性、操作性はどうもいまひとつな面も。
    • 画面上に表示される一定の範囲に対して、ただひたすらクリックを繰り返すような恰好に。
    • これにはあまりゲーム性を感じられず作業感もあり、たとえば時間制限や回数制限を設けるなど、もう少し改善できたのでは?と思ったのが正直なところ。
  • 全体から見れば些細なことであり、やや隅を突いた指摘ではあるが…。

公開後のアップデート

本作をフリーゲームとして公開後、クラウドファンディングを通じてSteamへの販売が決定した。有料になった反面、限定エピソードの追加、複数言語への対応、サウンドトラック発売と豪華になっているため、気になった人や海外ゲーマーのかたは是非こちらを遊んでみてはいかがだろうか?

総評

レイゾンデイトはグラフィックや世界観に特に力をいれたサスペンスアドベンチャー。独特のサスペンス感を出すことに成功しているので、個人的にはホラーゲームに少し食傷気味な人にこそ遊んでもらいたい作品。難易度も低いので誰でも快適に遊ぶことが出来るはずだ。

ゲームプレイ

公式サイト

脚注

  1. フォーカス(日本語で集中)と囁く声と共に画面がほのかに黄色く光る演出が入る ↩︎
  2. マタイによる福音書、コリントの信徒への手紙など ↩︎
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