ワールドエンドサマーデイズ

〇美しく過酷な世界な秘められた切ない想いを知るRPG
〇ゲームシステム面を簡略化しストーリーを際立たせた作品
〇プロのラノベ作家が手掛けたセンスある脚本

目次

概要

ゲームクリエイターでもあり、ラノベ作家でもある「蒼木いつろ」氏が手掛けた、ノスタルジックで切ない雰囲気を描いたRPG。世界が救われても、きっとこの夏に帰りたくなる。終わりかけの世界の夏休みを巡る探索RPG。

ストーリー

あらゆる有機物を分解する「死の海」に囲まれ、ゆるやかに滅びへと向かう世界。
特別保護区「末渡島」の高校に通う生徒たちが夏休みで本土に帰省する中、両親のいない少年と少女。

そんな二人の前に、謎の赤髪の少女が現れる。
―そして、こう言いました。

「キミたちを、助けに来たんだ。そのために、世界の終わりからやってきた。」
「いわゆる、ヒーローってとこかな。ま、どうぞ、よろしく。」

ゲームシステム

戦闘形式

  • これといって特徴のないRPGツクールデフォルト戦闘。
    • ゲームシステムを重視する人は右に回れ。
  • 基本的には1対1の戦闘を強いられる。
    • MP自動回復の仕様があり、自身の回復も出来るので長期戦になりがち。
      • これはこれでそれなりに緊張感はある(自分の死=ゲームオーバー)
  • 戦闘は数える程しか発生しない。
    • RPGが苦手な人にはむしろオススメできる。
  • 戦闘では経験値もお金も入手することが出来ない。
    • 事実上、戦闘は無駄な行為となる。
      • 後述した方法でレベルを上げたりお金を入手することは出来る。

ゲームの進め方

  • 本作は高校生の夏休み生活を謳歌しつつ、島内を歩き回る探索RPG。
    • これぞ高校生という感じのスローライフな青春を楽しめる。
  • 主人公のイツキはふとしたキッカケで超能力を習得。
    • 島内のイベントをこなすことでレベルが上がったり、アイテムやお金を入手したり、スキルを習得する。
    • 適正なレベルに達したら島内に存在する異形を倒す。これを繰り返していく。

評価したい点

ストーリー

  • 本作はプレイ時間が5時間と、長いとは言えない。
    • しかし戦闘要素が少ない影響か、濃密なストーリーを長く楽しむことが出来た。
      • 風呂敷を広げ過ぎずに上手く収めようとした工夫がところどころで伺える。
        • 結果として長すぎず短すぎず、程良い満足感が得られた。
      • ゲームシステム面を切り捨てたのは英断だったかもしれない。
  • イベントスチルも多く利用しており、没入感を深めてくれる。
    • 作中の世界観にマッチしたイラストだと思う。

脚本

  • 一見すると他愛もない会話の1つ1つに、初見では分からない伏線が多く散りばめられている。
    • プレイを続けると多かれ少なかれ、その伏線に気付くことが出来る。
      • プレイ時間の短さを逆手に取り、かつ周回プレイ要素を上手く活用している。
  • 島民との文章にも工夫が見られる。
    • 小さな子供の台詞にはひらがなを使い幼さを演出する。
      • これ自体は良く見られる手法だが、本作では幼い子供でなくとも、ひらがなやカタカナを用いることが多い。
    • 終わりかけの世界、学生時代の夏休みのスローライフな感覚を表現し感じ取って欲しいが為の工夫だったと思われる。 
  • 作者様ご本人がゲームクリエイター兼ラノベ作家であることも大きい。
    • いわば物語、脚本に関するプロフェッショナルが作ったものだから納得のデキか。 

BGM

  • 全体的に切なげでスローテンポな曲が多く、終わりかけの世界、夏休みの情景というキーワードとマッチ。
    • 特にラスト付近で流れる曲は印象に残るため、是非とも作中で聴いて欲しい。
      • 使われている楽曲の多くはフリー素材としてニコニ・コモンズからダウンロード可能なものだったりする。
        • ツクール黎明期は素材探しが大変な印象だったが、当時と比較すると本当に便利になったと思う。

気になった点

システム面

  • 普通ならばRPGの肝といえるのだが、これと言った特徴のない要素ばかり。
    • 戦闘も、基本的には1体1の戦闘を強いられるため、退屈さを感じる人も多いかも。
      • MPが自動回復したり回復の性能が強い仕様もあり、長期戦になり易くそれなりに緊張感はある。
    • 装備は武器や防具といった概念もない。
      • せいぜいアクセサリーを幾つか付け替えられる程度のもの。
    • レベルもほとんど上がらない。
      • 3~4程度だっただろうか?
  • 仮にゲーム性を求めて本作に触れた人が居たとすればクソゲーと判定されるレベル。
    • 普通のRPG水準で考えるとゲームシステムが無いのは辛い。
      • がしかし、本作は戦闘を最小限にしているためあまり気にならない。
        • 寧ろ戦闘をさせないようにしている(経験値やお金が得られないため)
      • 戦闘付きアドベンチャーといった方が個人的にはしっくりくる。

周回仕様

  • 仕方ない面もあるが、本作は周回プレイ要素があるため同じようなイベントが繰り返し再現されがち。
    • 人によりるが、退屈に感じるかもしれない。
      • ここはもう少し工夫が欲しかったところ。
    • とはいえ5時間のうちの一部の時間帯なので、こちらも大きな問題とは思えない。
      • やや重箱の隅な指摘だと思う。

総評

ワールドエンドサマーデイズは短いプレイ時間の中で濃密なストーリーを堪能できるゲーム。
ストーリー重視の作品であり、戦闘といった要素は薄いため、RPGが苦手な人でも楽しめるはず。独特のノスタルジックな雰囲気、切ないストーリーといった言葉に惹かれたら是非プレイして欲しい。

ゲームプレイ

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