目次
概要
ストーリー
ゲームシステム
戦闘システム
- 本作は三人パーティのターン制サイドビューバトル。
- APが最大まで溜まった順に行動が可能になるというシンプルなゲームシステム。
- シンプルゆえ、ゲームシステム周りで悩むことはあまり無いだろう。
- シンボルエンカウント制を導入しており、逃げるのは比較的容易。
- 特定のスキルを使うと画面左上のField Windが溜まり、最大で15個まで増加する。
- 特定のスキルはField Windを消費しないと使えないが、その分性能が高い。
- 全キャラ共通で使う要素なので全員で上手くコントロールして戦おう。
- ごく一部の敵キャラはField Windの数に応じて戦略を変えてきたりもする。
- 特定のスキルはField Windを消費しないと使えないが、その分性能が高い。
- 味方キャラは下記の通り、特定の攻撃を無力化するスキルを保持している。
- パリィ:敵の物理攻撃を無効化。
- カウンター:敵の物理攻撃を無効化し反撃。
- グレース:敵の魔法攻撃を無効化。
- なお、ボスなど一部の敵も保持している場合があり、戦略を練る必要がある。
- これらのスキルはいずれも武具やアビリティを装備して発生率を上げることが出来る。
- 何気にRPGでは定番の属性の概念は存在しない。
- 物理/魔法といった大まかな属性はあれど火、水、風といった属性相性は無い。
- 見逃しがちだけど他とは違う割と大きな特徴かもしれない。
- その代わりと言ってはなんだが、人型キラー、鳥キラーといった種族相性は存在する。
- 物理/魔法といった大まかな属性はあれど火、水、風といった属性相性は無い。
その他システム
- 本作では本を読む、ティータイムで休憩する、困っている人を助ける、ピアノを弾くといった経験を積むことでEP(エレガントポイント)を取得することが出来る。
- このEPを貯めることで各キャラ毎に専用アビリティを習得可能。
- EPは中盤以降、割と余りがちになるのであまり悩まずに使うことをオススメしておく。
なお、EPを幾ら集めようがステラは貰えないしインペリアル・スカラーにもなれない。
- このEPを貯めることで各キャラ毎に専用アビリティを習得可能。
- 本作では冒険の最中に入手する楽譜をピアノで弾くことで宝石を取得可能。
- 宝石を装備すると各種ステータスが上昇するほか、専用スキルをゲットできる。
- ストーリーが進行すると武器や宝石のカスタマイズが出来るようになる。
- 様々な宝石や改造武器が手に入るため、思いのほかカスタマイズの幅は広い。
- ちなみに本作はダンジョンでは武器防具アクセサリーの類は一切入手しない。
- いわゆる装備品入手のジレンマ1に対する『解』なのでは?と私は考える。
- これについては個人的には甲乙つけがたし。やはりダンジョンで苦労して強力な装備品を入手する体験も捨てがたい気持ちもある。
- 一応、ダンジョンで楽譜を入手することで実質的な装備品入手というケースはある。
- とはいえ数は少ない上に非売品装備なので例外と見なす。
- いわゆる装備品入手のジレンマ1に対する『解』なのでは?と私は考える。
評価したい点
優しさ、優雅さ、気品あふれるシナリオ
- 全体的に優しさや優雅さが感じられる不思議な感じのシナリオになっている。
- 古くから伝わるおとぎ話の真相や、セシリーたちの魔物・魔族に対する独特なアプローチには必見で、他のRPGではなかなか味わえない独特な雰囲気を感じられること請け合いだ。
- イベントシーン演出では、グラフィックの綺麗さもあってか印象深いシーンも多い。
- 止まった循環をうながす清風へと昇華するシーン2には目を奪われた人も多いのでは?
- なお、タイトルが示す通り『風』や『花』が本作のキーポイントとなっている。
- 実は作中で直接的には明言されていない要素も多少なりとも存在し、それらを読み取る余地が残されている工夫もまた面白い。
- その詳細を語るのはここでは控えさせていただこう。
- 実は作中で直接的には明言されていない要素も多少なりとも存在し、それらを読み取る余地が残されている工夫もまた面白い。
- 主人公が『貴族のお嬢様』という設定もストーリー進行としっかり噛み合っている。
- 淑女の嗜みであるティータイム、ダンス、ピアノはいずれも本作のシナリオ進行において欠かせないものであり、同時に優雅さを演出するのに役立っている。
- ちなみに作品のコンセプトを活かすためか、難易度は全体的に易しめで難易度も固定。
- 雑魚戦で苦戦することは無く、特に序盤では非ダメ『1』だったりすることも。
- ただし、サブクエスト出現時点ならばイベントボスは相当手強い。
- 他にも最も盛り上がるであろうボスやクリア後ダンジョンで戦うボスもやり応えがある。
魅力的なキャラクターたち
- 特に魅力的なキャラクターが主人公で風乗りの末裔であるセシリー。
- 礼節をわきまえた淑女でありながら、自由で型に囚われない性格をしっかり描けている。
- しかも、作中にてこのような風変りな性格に対する理由付けもされており、プレーヤーへ納得感を与えているのも大きなポイントだ。
- 一般的なRPGの主人公とは一線を画す、新しい主人公像を産み出したと言っても過言ではないと思うのだが、皆さんはどう感じただろうか?
- シナリオの評価点と被るが、淑女の嗜みがストーリーの進行とガッチリ噛み合っていることも大きいだろう。
- 礼節をわきまえた淑女でありながら、自由で型に囚われない性格をしっかり描けている。
- 魔族ゼヒュラの存在も彼女の魅力を引き出すことに一役買っている。
- 本作が魅力的な一作に仕上がっているのはこの二人の存在があってこそ。それ故かこの二人のイベントシーンは印象的な場面が多々ある。
- もちろん彼ら以外にも魅力的なキャラは居るのだが、この二人がメインの物語だと言っても過言ではないだろう。
随所に工夫を感じられるグラフィック
- サイドビューの戦闘ではバラエティ豊かでぬるぬる動くアニメーションを楽しめる。
- 味方キャラ3人分だけでなく、一部のボス敵が見せる動きも実にエレガントだ。
- 状態異常時のモーションなども個別に用意してあったりと実に芸が細かい。
- キャラクターの歩行グラフィックに対しても細かいところ拘りを感じられる。
- ダンジョンや街中では傘をさして移動しつつも、家の中などの屋内マップでは傘をたたみ手に持つ歩行グラに代わっている。なんとエレガントなのだろうか。
- 他にもティータイム専用グラや踊り専用グラ、驚き専用グラなど沢山の種類があり、プレーヤーを飽きさせない工夫が感じられる。
- 歩行グラに気を取られがちだが、顔グラの表情差分も実に細かく感情豊かだ。
- マップも全体的に工夫が感じられ、歩いているだけで楽しめる。
- ダンジョンでは風の通り道を開放して花を咲かして移動するだとか、ピアノを弾いて霊魂を鎮めて道を開くだとかギミックも工夫されている。単に移動するだけの単純なマップではないのだ。
- 他にも、森のマップは木々がざわめいていたり、紅葉のマップでは木の葉が舞っていたりと、ただの静止画にならずに動きのあるマップは臨場感が感じられる。
- 本作はマップもエレガントということだろうか…。
気になった点
とくになし!
総評
本作ほど優しさ、優雅さ、気品という言葉が似あうRPGはそう多くはないだろう。
セシリーやゼヒュラを中心に魅力的なキャラクターが織りなす物語には確かな唯一性が感じられた。
全体的なクオリティが高く粗も無いため、マイナスに感じる要素も見当たらない。
難易度低めで、プレイ時間も手頃なため多くのプレーヤーに手に取って頂きたい一作だ。
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